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【腰痛予防】座り姿勢の改善と腰痛予防のためのエクササイズ | MEDIAIDクリニック |
【腰痛予防】座り姿勢の改善と腰痛予防のためのエクササイズ

監修:小澤 静
(おざわ しずか)
鍼灸師、柔道整復師、腰痛運動療法指導士、PHI Pilates MATI/II Instructor
腰専門のコンディショニングスタジオであるSPINE CONDITIONING STATIONにて、数多くの腰痛者に対する施術を担当。
はじめに
「悪い姿勢で座っていると、腰痛になるって本当?」「良い姿勢で座っているはずが、気がついたら猫背になっていて腰が痛い…」。そういった悩みはありませんか?
なかなか治らない腰痛の原因は、普段の座っている時の姿勢にあるかもしれません。
今回は、一般的に良い座り姿勢をとるコツや良い姿勢を保つためのエクササイズをご紹介します。座り姿勢を改善して、腰痛を予防しましょう。
腰痛がつらい…良い姿勢で座っていますか?

「腰痛がつらい」と感じる人は、まずは自分の座り姿勢を確認してみましょう。
左上のイラストのように良い姿勢で座っていますか?それとも、右上のイラストのように猫背になっていますか?
悪い姿勢になっている人は注意が必要です。
はじめに良い座り姿勢をとるポイントをチェックしましょう。
良い座り姿勢とはどんな姿勢?
- 背骨のS字カーブを保つ
- 骨盤の一番下にある骨(坐骨)の真上に上半身の重心が乗っている


この2つのポイントを守ると、背骨や筋肉に負担がかかりにくい状態で座れます。
背骨が首から腰にかけて「S字に曲がっている」ことで、体重による負担が腰など一点にかからないように分散させています。
しかし、背中が丸くなったり、足をくんだりして座っているとS字カーブが崩れてしまい、背中のある1点に負荷が集中したり、まわりの筋肉が無理をしてしまったりすることで腰痛につながります。
腰痛を防ぐためには良い座り姿勢を知り、実践することが大切です。
良い座り姿勢づくりの3つのポイント
- 骨盤を立てる
- 背骨の自然なS字カーブを保つ
- 頭を正しい位置に保つ
良い座り姿勢をつくるには、上記の3つのポイントが重要です。
3つのポイントの詳細と、改善のためのエクササイズ方法を紹介します。
1.骨盤を立てる
姿勢改善の第一歩は、骨盤を整えることです。
座り姿勢の土台である骨盤が傾いていると、その上の背骨を整えても姿勢が崩れてしまうことがあります。
良い座り姿勢を習慣にするためには、骨盤を上手に立てることから始めましょう。
あなたはどのタイプ?今の「骨盤のタイプ」を確認しよう
骨盤を立てるために、自分の座り姿勢の「骨盤のタイプ」を確認しましょう。
チェックするポイントは「骨盤の傾き」です。
骨盤は座り姿勢の土台となるため、良い姿勢を意識するには、骨盤を正しい位置に保つ必要があります。
骨盤のタイプをチェックする方法

- 椅子に浅く腰掛け、背筋を伸ばして座る。お尻の少し前に両手を入れて、坐骨(硬い骨)を探す
- 坐骨に触ったら、骨盤を前後に倒すように意識しながら、上半身を前後に傾ける
- 上半身を前後に傾けることで、坐骨に手が当たったり、離れたりする感じを確かめる
- いつもの座っている姿勢になり、「手に坐骨(硬い骨)が当たっているかどうか」「当たっていない場合は骨盤が前後どちらに倒れているか」を確認する
骨盤には3つのタイプがある
上記の方法で、3つの骨盤のタイプに判別できます。

- 理想のタイプ(骨盤がまっすぐに立っていて、坐骨が座面にしっかり当たる)
- 骨盤後傾タイプ(骨盤が後ろに寝て、坐骨が座面に当たらない)
- 骨盤前傾タイプ(骨盤が前に倒れて、坐骨が座面に当たらない)
1の骨盤が立ち、坐骨が座面にしっかりと当たっている人は、良い姿勢(理想のタイプ)で座っています。
坐骨は骨盤の下に位置し、座った時に座面に接して体重を支える役割があるため、上半身の負荷をしっかり受け止めることができます。
一番多いのは2の骨盤が後ろに傾いている骨盤後傾タイプです。
このタイプは上半身の負荷を受け止めることができず、背中が丸くなり猫背になりやすい状態です。
3の骨盤前傾タイプは、骨盤が前に傾いているために坐骨が座面に当たらず、負担のかかりやすい姿勢です。
骨盤前傾タイプは背筋が過剰に働いてしまう人が多くみられます。
2と3の人は、坐骨が椅子の座面に当たるように意識し、骨盤を立てて座るようにすることが重要になります。
2.背骨の自然なS字カーブを保つ
2つ目のポイントは、背骨の自然なS字カーブを保つことです。
骨盤が立っていても、その上にある背骨がS字カーブを保てず猫背になっていると、上半身の重さにより生じる負荷に身体が耐えられません。
また、普段から猫背でいることが多い人は背骨まわりの筋肉が硬くなってしまい、伸びにくくなります。
まずは、背骨の動きを柔らかくするエクササイズをご紹介します。
背骨の動きを柔らかくするエクササイズ


- 四つ這いの姿勢になる
- 両手を伸ばして胸を床につけ、背中を反らせる
- そのまま10秒キープする
- 手を使ってゆっくり元の四つ這いに戻る
- 1~4を3回繰り返す
ポイントは、背中を反らせる際にお尻の位置を変えずにエクササイズをすることです。
回数を重ねるごとに徐々に動作を大きくして3回繰り返します。
胸の前の筋肉がじわじわ伸び、徐々に背骨が柔らかく動くのを感じながら行いましょう。
S字カーブを保つエクササイズ
次は背骨の「S字カーブ」を保つエクササイズです。


- フェイスタオルを用意して、骨盤を立てて椅子に座る
- 首の後ろにタオルを当てて、胸を張るように両側の肩甲骨を寄せる
- 肩甲骨を寄せたまま、タオルを真っすぐ上げる
- タオルを2の位置に下ろす
- タオルの上げ下げを10回繰り返す
このエクササイズのポイントは、肩甲骨 (けんこうこつ) の内側にある菱形筋 (りょうけいきん) という筋肉を意識しながら動かすことです。
菱形筋とは

菱形筋とは、左右の肩甲骨の内側にある筋肉です。肩甲骨を内側に寄せ、胸を開くサポートをします。
菱形筋を鍛えることで、背中が丸くなるのを抑制することができます。
3.頭を正しい位置に保つ
良い姿勢をとる3つ目のポイントは頭を正しい位置に保つことです。
骨盤や背骨を整えても、頭の位置が前に出てしまうと頭の重みで背中が丸まってしまいます。
次のエクササイズで頭を正しい位置に保ちましょう。
頭を正しい位置に保つエクササイズ


- 骨盤を立てて座る
- 正面を向いた状態で、人差し指であごをまっすぐ後ろに押し、頭を背骨の真上に乗せる
- 頭を動かさず、そのまま5〜10秒キープする
コツはあごをまっすぐ後ろに押すことです。悪い押し方は、あごが下向きになるように押している状態です。
慣れてきたら、指で押す力を弱めて、自分の力であごをまっすぐ引くように練習しましょう。
頭を支える深部の筋肉が鍛えられ、頭を正しい位置に保てるようになります。
姿勢は気がついた時に直すぐらいがちょうど良い!
最初は意識して良い姿勢で座っていても、デスクワークや在宅勤務などで長時間椅子に座って仕事をしていると、良い姿勢をとり続けるのは難しいでしょう。
しかし、良い姿勢はとり続けなくても問題ありません。「姿勢は気づいた時に直す」ぐらいが、継続しやすいと言えるでしょう。
それでも、「気がついてもなかなか良い姿勢に戻せない」と思っている人に、良い姿勢をとる“カンタン技”を紹介します。
良い姿勢のとり方は?“カンタン技”をマスターしよう
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1.椅子に座り、あえて悪い姿勢をとるように上半身の力を抜く
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2.そのまま上体を前に倒して、骨盤をしっかり前傾させる
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3.両方の肩甲骨を寄せる
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4.元の姿勢にゆっくり戻る
この方法は椅子に長時間座っていて姿勢が悪くなってきた時に、一旦姿勢をリセットする方法です。
この手順で座り直せば、力まず良い姿勢をとることができます。
まとめ
コロナ禍でデスクワークや在宅勤務などが増え、長時間椅子に座ることが増えたという人も多くいると思います。
長時間椅子に座ることによって、徐々に悪い姿勢となり、腰痛が出ることもあります。
そのため、骨盤から整える良い座り姿勢のとり方を知って、日頃から腰痛を予防することが重要です。
「良い座り姿勢」と聞くと、高い意識と難しいエクササイズが必要と感じるかもしれません。
しかし、気がついた時に姿勢のリセットを行い、エクササイズもできるタイミングで取り組めば問題ありません。
本記事でご紹介した姿勢のリセット方法と3つのエクササイズを実践して、姿勢改善と腰痛予防をしましょう。
腰に向き合って40年。医療機器メーカーが一流の医学専門家と取り組む、
腰のコンディショニングスタジオ「SPINE CONDITIONING STATION」。