2025.03.31
「ふくらはぎを伸ばすと、なぜか痛みがある」「ふくらはぎがむくんで痛い」。このような症状で悩んでいる方はいませんか。そのような症状はもしかすると、ふくらはぎの病気が原因かもしれません。
ふくらはぎが痛む原因を知って、痛みがある場合に考えられる病気を確認しましょう。また、ふくらはぎが痛い時の対処法、痛みを予防するためのストレッチ方法もご紹介します。ふくらはぎの痛みが気になる方は、ぜひ参考にしてください。
ふくらはぎの筋肉は、下腿三頭筋(かたいさんとうきん)と言います。下腿三頭筋は、主に腓腹筋とヒラメ筋で構成されています。
ふくらはぎの筋肉は、心臓から足に送られた血液を再び心臓に戻す重要な働きをしています。この働きを筋ポンプ作用と呼び、特にふくらはぎはこの役割が強いため、「第二の心臓」とも呼ばれます。
1.筋肉の収縮
歩いたり、つま先立ちをしたりすると、腓腹筋やヒラメ筋が収縮します。これにより、筋肉の間を走る静脈が圧迫され、血液が上に押し出されます。
2.逆流防止弁(静脈弁)の働き
静脈には「逆流防止弁」がついており、血液が逆流しないようになっています。ふくらはぎの筋肉が収縮するたびに、静脈の中の血液は心臓の方向に押し上げられ、弁がしっかり閉じることで戻らないようになっています。
3.筋肉の弛緩
筋肉がゆるむと、足の方から血液が流れ込み、次の収縮の準備が整います。これが繰り返されることで、血液がスムーズに心臓へ戻ります。
このように、ふくらはぎの筋肉と静脈弁が連携して血液を押し上げる働きが筋ポンプ作用です。
下腿三頭筋に何らかの問題があると、ふくらはぎに痛みが生じる場合があります。例えば、朝起きた時などに足がつる「こむら返り」は有痛性筋痙攣(ゆうつうせいきんけいれん)と呼ばれ、筋肉が過剰に収縮して痙攣が起こることで痛みが生じます。
久しぶりにランニングをしたり、激しいトレーニングをしたりした翌日以降に出る筋肉痛もふくらはぎの痛みを引き起こす要因です。運動後、しばらくして生じる筋肉痛は遅発性筋痛症(ちはつせいきんつうしょう)と呼ばれ、筋肉の微細な損傷が原因とされています。
他にも、血行不良や筋肉の大きな損傷(肉離れ)、打撲などもふくらはぎが痛む原因です。
さらに、ふくらはぎの痛みは、筋肉だけでなく血管や神経などの病気の可能性もあるので注意が必要です。
ふくらはぎが痛い場合に考えられる代表的な疾患はいくつかあります。下記の症状に当てはまる場合は、整形外科などの医療機関を受診しましょう。
肉離れは、ダッシュやジャンプなどの動作で筋肉が収縮した時に、伸ばされる力が加わることで、筋肉が無理に引き伸ばされて損傷してしまうけがです。筋肉が損傷した部分を圧迫したり、運動したりすると痛みが生じます。
損傷してしばらく経過すると、損傷部分からの出血により皮膚の下に内出血が見られる場合があります。受傷してからしばらくは、歩きにくく感じる方も多いです。歩けないほどの痛みがある場合は、重度の肉離れです。
深部静脈血栓症は、下半身から心臓へ血液を戻す時に通る血管(静脈)に血のかたまりができることで、血管がつまってしまう病気です。血管がつまっている側の足が腫れる、痛みが出る、軽度の皮膚色の変化(赤紫)が現れる場合があります。寝たきりの方や手術後の方、がんの方などが発症しやすいとされています。
深部静脈血栓症は「エコノミークラス症候群」とも呼ばれます。飛行機のエコノミークラスのように狭い座席に長時間座ることで、下半身の血行不良が起こって、発症する可能性があります。
また、血のかたまりが静脈を通過して、肺の血管をつまらせてしまう肺塞栓(はいそくせん)を引き起こす場合があります。肺塞栓は命に関わる病気で、発症すると息が苦しくなったり、胸が痛くなったりするのが特徴です。
下肢静脈瘤は、静脈の弁が壊れたり機能低下したりすることで血液が逆流し静脈が拡張してこぶ状に浮き出る病気です。足のだるさや痛み、むくみ、かゆみなどの症状が見られます。まれに湿疹ができたり、潰瘍(かいよう)が生じたりといった重症化の可能性があります。
立ち仕事を行っている方、妊娠や出産を経験した方、高齢者の方がなりやすく、女性に多い病気です。長時間立っていると症状が悪化し、足を上げたり、ふくらはぎをもんだりすると症状が軽くなるのが特徴です。
坐骨神経は腰からお尻を通り、足まで伸びる神経です。膝上までを坐骨神経と呼び、膝から下は、いくつかの神経に枝分かれして足の先まで伸びます。坐骨神経に関連して生じる痛みを坐骨神経痛と呼びます。
主にお尻から太ももの裏や外側にかけて痛みが現れます。時には、膝から下のふくらはぎまで痛みが出る場合もあります。あくまで坐骨神経による痛みの総称なので、実際は痛みの原因となる病気の治療が必要です。
坐骨神経痛について詳しく知りたい方は、「坐骨神経痛」の記事を参考にしてください。
レストレスレッグス症候群は夕方から夜中にかけて、足がむずむずする、痛がゆいなどの不快な感覚が生じる病気です。足を動かすと症状が緩和しますが、じっとしていると再び症状が現れます。
夜間に症状が出るため、不眠に影響しやすいのも特徴です。睡眠中も足が周期的にピクピク動くことが多く、浅い眠りになってしまい、日中に眠くなってしまいます。貧血や腎不全による透析をしている方に多いとされている病気です。
ふくらはぎが痛い時に、血管や神経の病気が原因の場合は、整形外科などの医療機関での治療が必要です。しかし、それ以外の原因でふくらはぎが痛む場合は、適切な対処法を行うことで、症状の軽減につながる場合があります。
こむら返りはいわゆる「足がつる」ことを言います。こむら返りが生じた場合は、つま先をつかんで、手前に反らすようにしてふくらはぎをストレッチしましょう。痛みが軽くなったら、ふくらはぎを軽くもんだり、温めたりするのも良いでしょう。
こむら返りは、水分不足や過度な運動、ナトリウム・カリウムなどの電解質異常で起こりやすくなります。日頃からストレッチをする、運動した前後はウォーミングアップやクールダウンをしっかり行う、経口補水液で脱水や電解質の不足に気を付けるなどの対策をして予防しましょう。
また、こむら返りが頻繁に生じる場合は、何らかの病気が潜んでいる可能性があります。早めに整形外科などの医療機関を受診しましょう。
筋肉痛は筋肉のわずかな損傷が原因となっているため、血行を良くして修復を促すようにしましょう。例えば、ストレッチや軽い運動、入浴などがおすすめです。
その他にも、健康的な食生活を心がけ、良質な睡眠を取ることで組織の修復が促されます。筋肉痛が治ったら、再発を予防するために日頃から筋力トレーニングなどを行い、筋肉を鍛えましょう。
むくみは血行不良によって、血液の流れが滞ってしまうことで生じます。むくみによってふくらはぎに痛みがある場合は、ストレッチやウォーキングなどの有酸素運動を行いましょう。また、横になる時は、足を温めたり、高くしたりして、血流を良くするのもおすすめです。
足のむくみについて詳しく知りたい方は、次の記事をチェックしてください。
ふくらはぎの大きな筋肉である、腓腹筋とヒラメ筋のストレッチです。ストレッチは痛みがなく、伸ばされているのを感じる程度の強さで行いましょう。筋肉を動かして血流を良くすることで、痛みの予防につながります。
もし、伸ばされるのを感じる前に強い痛みが生じたり、ストレッチをしても痛みが改善しなかったりする場合は、整形外科などの医療機関を受診し、医師に相談しましょう。
また、痛み以外に皮膚の変色やむくみ、しびれなどの症状がある場合は、血管や神経の病気の可能性があります。すぐに整形外科などの医療機関を受診してください。
腓腹筋は足と膝の関節をまたぐ筋肉ですが、ヒラメ筋は膝の関節をまたぎません。そのため、膝の曲げ伸ばしでストレッチされる筋肉が異なります。まずは椅子に座ってできる、腓腹筋のストレッチを行いましょう。
1. 椅子に浅めに座り、左膝をできるだけ伸ばしてかかとを地面に付ける
2. 左足のつま先を手前にできるだけ反らす
3. 背中を伸ばしたまま体を前に倒して、左足のつま先に左手を添える
4. ふくらはぎから膝の裏にかけて伸ばされるのを感じたら、15〜30秒キープ
5. 1〜2セット行う
6. 反対側の足も同様に行う
膝をできるだけ伸ばすと腓腹筋がしっかりストレッチされます。足のつま先に手が届かない場合は、背中を伸ばしたまま可能な範囲で体を前に倒しましょう。
次は、椅子を使ったヒラメ筋のストレッチです。
1. 左足を椅子の座面に乗せる
2. 左膝をしっかり曲げて体重を前方に乗せる
3. 左足のかかとが浮かないように注意する
4. 左足のふくらはぎが伸ばされるのを感じたら15〜30秒キープ
5. 1〜2セット行う
6. 反対側の足も同様に行う
曲げている足のかかとが浮いてしまうと、ヒラメ筋が十分にストレッチされません。浮かないように注意して、行いましょう。
最後は、腓腹筋とヒラメ筋を伸ばすストレッチです。
1. 右足を大きく前に出す
2. 両手を重ねて、右太ももの付け根に置く
3. 左足のかかとを押し付けるように力を入れ、左足の膝が曲がらないように注意する
4. ふくらはぎが伸ばされるのを感じながら15〜30秒キープ
5. 次は伸ばしている足の膝を曲げる
6. ふくらはぎが伸ばされるのを感じながら15〜30秒キープ
7. どちらも1〜2セット行う
8. 反対側の足も同様に行う
伸ばしている足の膝を伸ばすと腓腹筋、膝を曲げるとヒラメ筋がストレッチされます。つま先を内向きと外向きに変えることで、伸ばす部分を変えることも可能です。
こむら返りや筋肉痛のような一時的なふくらはぎの痛みの場合は、痛みを軽減する対処法や予防のストレッチを行いましょう。
また、ふくらはぎの疲労感や負担の軽減にはサポーターや機能性インソールの使用もおすすめです。サポーターや機能性インソールを使用することで、足全体にかかる負担が軽減されます。
しかし、痛み以外の症状が出た場合、痛みが長引く場合は、疾患によるものである可能性があります。早めに整形外科などの医療機関を受診しましょう。
シグマックス・MEDIAID事務局
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※MEDIAIDは日本シグマックスのブランドです。
※1:㈱日本能率協会総合研究所調べ。2023年度メーカー出荷額ベース
※2:㈱日本能率協会総合研究所調べ。2020~2023年度メーカー出荷枚数ベース